職場の同僚、友人、家族などに、こんな人はいませんか?
- 「アドバイスをしても全然聞いてくれない」
- 「話し合いができない。いつも自分の考えばかり」
- 「こっちの意見を言うと、すぐに怒ったり否定してくる」
こういう「人の意見を受け入れない人」と関わるのは、正直とても疲れますよね。
相手に話が伝わってないと感じても、それは本当に相手が話を聞いていないのでしょうか?
もしかしたら話を聞いていてもリアクションや返事が乏しいだけかもしれませんし、あなたが伝わらない話し方をしている可能性もあります。
ただ、一生懸命相手に伝えようとしているのに、その話が伝わらないのは残念ですよね。自分のせいだと思って、落ち込んでしまうこともあるかもしれません。
自分の話し方に問題があるのか? それとも、話を聞かない相手の方に問題があるのか?
とはいえ、実際に「意見を受け入れようとしない態度」に困っているケースでは、やはり相手側の“心の壁”が関係していることも多いです。
そこでこの記事では、「人の意見を受け入れない人」がなぜそうなるのか、6つの心理的な理由を紹介しながら、その人とどう向き合えばよいかのヒントもお伝えします。
人の意見を受け入れない人の心理|6つの理由
理由①自分を否定されたくないという気持ち
心理の背景
人の意見を受け入れない人の多くは、「自分が否定されるのがこわい」と感じています。
たとえば、「こうしたほうがいいよ」と言われると、「今の自分じゃダメってこと?」と感じてしまうのです。
これは、自尊心(自分を大切に思う気持ち)を守ろうとする心の反応なんですね。
対応のヒント
・まずはその人の考えを「そう思うんですね」といったん受け止める
・意見を伝えるときは「あなたの考えもいいけど、こういう方法もあるよ」と選択肢のように示す
理由②完璧主義で「自分が正しい」と信じている
心理の背景
完璧主義な人は、「ミスをしたくない」「間違えたくない」という気持ちが強いです。
そのため、自分のやり方に強くこだわり、他人の意見を取り入れるのが怖いんですね。
「自分が間違っていた」と思うことは、このタイプの人にとってはとてもつらいことなのです。
対応のヒント
・「あなたのやり方、すごいですね」とまずは認めてあげる
・そのうえで「こんなアイデアもありますけど、どう思いますか?」と丁寧に提案
理由③過去に人の意見で失敗した経験がある
心理の背景
昔、人の意見を聞いて失敗したことがある人は、「もう人の言うことは信用できない」と感じていることがあります。
たとえば、アドバイス通りにしたらうまくいかず、つらい思いをした経験などです。
その結果、「自分のやり方しか信じない」という姿勢になることもあります。
対応のヒント
・無理に意見を押しつけるのではなく、「以前にどんな経験があったのか」ゆっくり話を聞いてみる
・「過去とは違う状況かもしれませんね」と未来に目を向ける話し方を心がける
理由④プライドが高く、負けたくない気持ちが強い
心理の背景
人の意見を受け入れること=自分が負けたように感じてしまう人もいます。
特に、立場が上の人(上司、年上など)に多い傾向ですね。
「人に指図されたくない」「自分の価値を下げたくない」と思っている場合、意見を聞くのはとても難しく感じるのです。
対応のヒント
・相手の意見や知識をリスペクトする言葉を入れる(例:「さすがですね」「その経験、参考になります」)
・提案ではなく質問の形で意見を出すと受け入れられやすくなります
理由⑤他人に興味がない、共感力が低い
心理の背景
中には、そもそも他人の気持ちや考えにあまり関心がない人もいます。
共感力が低かったり、自分の世界で完結していたりするタイプです。
このような人は、意見の良し悪しよりも「自分のペースを乱されたくない」と思っています。
対応のヒント
・長く話しすぎない、シンプルに要点だけ伝える
・相手の興味のあるテーマに結びつけると、少しずつ心が開きやすくなります
理由⑥そもそも聞く余裕がない(ストレス・疲労)
心理の背景
意見を受け入れられない原因が、「ただ単に心に余裕がないから」という場合も。
忙しすぎたり、ストレスを抱えていたりすると、人は防御的な態度をとってしまいます。
意見を聞いて考える余裕すらない状態では、何を言っても響きません。
対応のヒント
・今の相手の状態を観察してみる(疲れていないか、忙しそうではないか)
・伝えるタイミングをずらす、「落ち着いたら少し話したいことがある」と前置きする
まとめ|無理に変えようとしないことも大切
「人の意見を受け入れない人」との関わりは、正直つかれることもありますよね。
でも、相手がそうなってしまう背景には、心のクセや過去の経験、プライド、疲れなど、さまざまな理由があることを知ると、少し見方が変わるかもしれません。
人間関係は、「正しさ」よりも「やさしさ」が大事なときがあります。
相手を変えるのではなく、自分の心を守りながら、無理なく関われる方法を見つけていけたらいいですね。
もしあなた自身が「最近、人の意見に耳を傾けられていないかも」と感じるなら、それに気づけた時点で大きな一歩です。
お互いにやさしくなれる関係を、少しずつ作っていきましょう。